テクニックとコツ

自然光だけ!ストロボなしでコスプレ撮影・ポトレを簡単綺麗に撮るコツ

自然光コスプレ撮影コツストロボなし
  • ストロボ無しでもキレイにレイヤーさんを撮影したい…
  • ストロボがうまく使えない…自然光だけでも簡単にキレイに撮影する方法はあるの?
  • 外で撮影すると被写体が暗くなってしまう…どうすればいいの?
  • 今度の撮影、ストロボが使えない場所なんだけどどう撮ればいいの?

今回はストロボなしでもレイヤーさん、モデルさんを綺麗に撮影したいカメラマンの悩みにお答えします。

  • 今まだストロボを持っていない、ストロボの使い方にまだ慣れていない…
  • 今度のイベントではストロボ使用が禁止されている…

そんな時に参考になる記事内容になっています。

私自身、現在はストロボを使った撮影をメインにしていますが、以前はずーっと自然光だけでコスプレ撮影をしてきました。

自然光だけ撮影する時は「カメラ+NDフィルターだけの軽い装備」で撮影します。

 

ストロボなしで自然光だけの撮影の時の装備

その経験が生きていて、今でもポートレートの際や仕事での撮影の際、ストロボを使わない撮影も得意にしています。

自然光撮影歴はかなり長いので、そこで実践しているコツを紹介できたらと思います。

この記事の内容

  1. 自然光の性質(順光、斜光、逆光)を知ろう!
  2. 自然光での撮影のよくある失敗の原因と対策を知ろう!
  3. すぐに実践できる!自然光での撮影を上達させる6つのコツ!

結論としてストロボなし・自然光オンリーで被写体を綺麗に撮る簡単なコツは、この3つにまとめられると感じています。

自然光撮影のコツ厳選の3つ

  1. 太陽の向きを考え、逆光で撮影すること
  2. 露出を被写体の顔に合わせて明るくすること
  3. NDフィルターを使い、背景の白飛びを抑えること。

基本的な撮影の工夫である場所や設定の変更に加え、さらにNDフィルターがあると自然光での写真の出来が抜群に良くなります。

NDフィルターとはレンズに装着して、写真全体の明るさを抑える効果があるフィルターで、背景が真っ白に白飛びするのを抑えてくれます。

安いにも関わらずコスプレ撮影でもポトレでもかなりお世話になっています。
写真のようにレンズに装着するだけでOKです。

NDフィルターは自然光撮影の必需品

 

個人的には「逆光での撮影+NDフィルター+αで現像での修正」ができればストロボなしでの撮影も怖くないと感じています。

この記事で詳しくその撮影方法を解説しましょう。

 

まずは自然光の性質を理解しよう!

自然光でうまく撮影するためには、自然光の性質を知る必要があります。
自然光は太陽の差し方によって、以下の3つに大きく分けられます。

  1. 順光
  2. 斜光
  3. 逆光

被写体に向かって太陽の光がどのように差しているか?
その光の状態で大まかにこの3種類に分けることができます。

そしてコスプレ撮影、ポートレート撮影では逆光で撮影するのをおすすめしています。
顔に影が入らず、被写体の後ろから光が差すふんわりとした写真が撮影できるからです。

①順光…真正面から光が入る撮りやすいけどNGな光!

順光とは、被写体が太陽の光が直接当たる正面に立ち、カメラマンが太陽を背にする方向の光の状態です。
被写体をほぼ目で見たままの明るさで撮影できるので、撮影しやすいのが特徴です。

しかし被写体は太陽の光がまぶしくて目が開けづらい上に、顔の立体感を浮き彫りにしてしまいます。またまつげや前髪の影が顔に入りやすい光でもあります。

ポートレートやコスプレ撮影では、嫌われやすい光です。
正直、順光で撮影するのは、ある程度表現したい狙いが明確でない限りはおすすめできません。

 

②斜光…横から入る上級者向きの光

 

斜光とは、被写体・カメラマンの横側から太陽の光が入る状態のことです。
影が入りやすく、立体感や雰囲気写真を演出しやすい光です。

うまく使いこなせれば雰囲気のある写真が撮れますが、難易度が高い光でもあります。
最初から狙って撮影するというより、光と影を見ながら良い状態になった時に撮影するといった考え方が無難です。

 

③逆光…被写体が太陽を背負う人物撮影向きの光

逆光とは、被写体の背から太陽がの光が差し、カメラマンが太陽の光と正面向きになった状態です。被写体の顔は光が当たらないので暗くなりやすく、カメラマンはまぶしい状態になります。

しかしコスプレ・ポートレートなど人物撮影では一番おすすめできる光の入り方です。
なぜなら被写体の顔に余計な影が入らず、綺麗に映すことができるからです。

また被写体をくっきりと目立たせ、かつふんわりとした雰囲気の写真を演出しやすいのも逆光の特徴です。

自然光で撮影する時は、この逆光をメインに考えると良いでしょう。

「でも逆光で撮影すると顔が暗くなるのでは?」という時は、カメラの設定で露出(明るさ)をプラス補正することで解決できます。

 

自然光で撮影する時のよくある失敗を解決!

自然光の3つの種類と、逆光での撮影がおすすめなことを解説しました。
次によくある失敗のパターン別に「どうして自然光でうまく撮れないのか?」とその解決策を解説しましょう。

自然光の撮影でキレイに撮れない原因は大きく分けて次の3つです。

自然光撮影のよくある失敗3つ

  1. 顔に影が入ってしまう
  2. 被写体が暗くなってしまう
  3. 背景が白飛びする

今までこの3つで悩んだことがある人は、今から説明する解決策を試すだけで簡単に解決できます。ぜひ参考にしてみてください。

失敗パターン1 顔に影が入ってしまう…

明るいところで撮影すれば大丈夫!と思って撮影すると、顔にまつ毛や前髪の影が入ってしまう…全然キレイに顔を写せない…というものです。

これは日差しの強い状態で、順光で撮影しているのが原因です。
太陽の光でまつ毛や前髪、鼻の影が強く顔に入ってしまいます。

この順光で入った影は、とても強く顔に残ってしまうため、後から編集や加工等でも消すことができません。

解決するには撮影する方向を変えて、逆光や斜光で撮影することで解決できます。
顔に影が入らない方向を探して、その方向から撮影をしましょう。

 

失敗パターン2 被写体の顔が暗くなってしまう…

被写体の顔が目で見た状態より暗く映ってしまう…というものです。

これは強い逆光状態で、被写体の向いている方向自体が影になってしまっているためです。
人間の目には明るく見えても、カメラでは暗いと認識されてしまいます。

この場合は、カメラの露出(明るさ)を上げれば被写体の顔を明るく映せます。
カメラのダイヤルを回して、露出をプラスに補正をかけましょう。

マニュアルモードで撮影している場合は、

  • ISOを上げる
  • 絞りを開放(値を小さく)する
  • シャッタースピードを早くする

この3つのいずれかで明るさを上げることができます。

 

失敗パターン3 背景が白飛びしてしまう…

被写体の顔がキレイに映る明るさに露出を合わせたら、背景が真っ白になってしまった。
というものです。

これは露出を上げすぎのが原因です。
特に露出を上げすぎると空や水面などは真っ白になり、色が残らない場合があります。
この場合は露出を下げる調整を行いましよう。

ただし露出を下げることによって被写体の顔が暗くなってしまうという場合もありますよね。
そんな場合は、撮影する場所を変えるか、背景の色を残すのを諦めて被写体の顔がわかることを優先して撮影します。

自然光でのコスプレ撮影のコツ6選!!

先ほどはパターン別に、自然光での撮影の失敗を防ぐ方法を解決しました。

ここからはもう少しレベルを上げて、自然光でコスプレ撮影で実践したいコツを6つ紹介します。私自身も実践中で効果を感じているものだけを厳選しました。

自然光での撮影のコツ6選

  1. 被写体の向く方向を指示して逆光で撮影する。
  2. 被写体の顔が明るく映るまで露出を上げる。
  3. 背景の白飛びが気になる時は場所を変える。
  4. NDフィルターを使う。
  5. レフ版を使う。
  6. 撮影後に現像で修正する。

こちらも真似するだけで自然光での撮影レベルアップができます。

 

①被写体の向く方向を指示して逆光で撮影する。

まずは撮影前に、被写体に向く方向を指示して、逆光での撮影を心がけます。
逆光での撮影を行うだけで、顔に影が入る失敗をまず防ぐことができます。

例えイベントでの並び撮影で場所の変更をお願いしにくい状況でも、向く方向を変えてもらうぐらいはできます。
「この方向から撮影させてもらっても大丈夫ですか?」とお願いしてみましょう。

 

②被写体の顔が明るくなるまで露出を上げる。

逆光で撮影する時は、被写体の顔が暗くなってしまうことが多いです。
まずは、被写体の顔が明るく映るまで露出を調整します。

私の場合は、

  1. 絞りを開放する(最大でF2.8まで)
  2. シャッタースピードを早くする(最大1/80)
  3. ISOを上げる(あまり上げすぎない。なるべく低い値にする)

この3つで調整をしています。

 

③背景の白飛びが気になる時は場所を変える。

背景も強い日差しが当たっている場合や白い壁や建物の場合、真っ白に白飛びしてしまうことがあります。

被写体の露出に合わせた際に、もし背景が真っ白になってしまったら場所や撮る方向を再度変えることも考えましょう。

例えば

  • 背景が木陰や建物の影になっている場所
  • しっかり色の残る壁
  • 被写体と一緒に移動が可能なら、木陰などになっている半日陰の場所

背景が被写体が立っている場所よりも暗くなっているところがベストです。

 

 

④NDフィルターを使う

NDフィルターのセット

被写体との移動が難しい場合やどうしても背景を変えられない場合の対策として、NDフィルターがあると役立ちます。

NDフィルターは、写真全体の明るさを抑えて、背景の白飛びを抑えてくれるアイテムです。レンズに装着して使用します。

背景の白飛びを抑えるだけでなく、例えば青空や木々の色をしっかり写真に残したい場合にも活躍します。

自然光での撮影の際に威力を発揮する、安くて使いやすいアイテムなので一つは持っておいても損はありません。

NDフィルターは自分の使っているレンズの径(mm)に合わせて使用する必要があります。
暗さは「ND〇〇」の数字で表され、数字が大きいほど暗くなります。

一枚で暗さを自在に変えられる可変式のNDフィルターか、ND2~16までのNDフィルターがセットになっているものがおすすめです。

 

 

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⑤レフ板を使う

逆光で撮影した場合に、被写体の顔が暗くなってしまう問題を解決できるのがレフ板です。

被写体の後ろから差す逆光を反射させて、被写体の顔を照らすことで、暗くなった顔を明るく映すことができます。

使い方には慣れが必要になりますが、ストロボより安価で揃えることができるので、まずは試してみても良いと思います。

 

レフ板を使うと逆光時でも目にキャッチライトが入るというメリットもあります。
レフ板の性質とキャッチライトについてはこの記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

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⑥撮影後に現像で修正する

もし背景が白飛びしてしまったり、被写体の顔が暗くなってしまった場合も、LightroomやPhotoshopなどの現像ソフトを使えば修正が可能です。

現像ソフトには、写真の気になる部分を段階的に修正できる機能があります。
段階フィルターや補正ブラシなどの機能です。

  • 背景が白飛びしてしまった時は、背景部分の露出だけを下げたり…
  • 被写体の顔部分のみを補正ブラシで明るさを上げたり…
  • 青空の彩度をプラスして鮮やかな青色に変えたり…

こんな修正が可能になります。

私自身も先に説明した5つのコツを実践しながらも、最後は現像ソフトでの修正を行っています。

この現像の際にもNDフィルターの威力を実感します。

同じシーンで撮影した時でも、NDフィルターありと無しでは背景の色の残り具合が大きく変わります。

NDフィルターを装着して撮った写真は、現像後の写真がすごく色が綺麗に残せますね。

【まとめ】ちょっとの工夫で自然光撮影も怖くない!

今回は「ストロボなし、自然光だけでも綺麗に撮影するコツ」を解説しました。

自然光撮影のコツ厳選の3つ

  1. 太陽の向きを考え、逆光で撮影すること
  2. 露出を被写体の顔に合わせて明るくすること
  3. NDフィルターを使い、背景の白飛びを抑えること。

さらに将来的に現像での修正を覚えると、もう自然光だけの撮影は怖くありません。

「今ストロボを持っていない」
「ストロボって使うのが難しそう…」
自然光だけで撮影する機会が多いカメラマンさんは参考にしていただければと思います。

さらにコスプレ撮影やポートレート撮影では、いつも機材が使えるわけではありません。
イベントや撮影場所の規約で使えないことも多くあります。

そんな時にも、この自然光撮影のコツを覚えておくと役立つと思います。

【おまけ】自然光に慣れたらストロボ撮影も!

今回はストロボなしという条件で、自然光の撮り方のコツを解説しました。
しかしカメラマンとして撮影の幅を広げたいなら、ストロボ撮影も覚えることをおすすめします。

ストロボ撮影のメリット

  1. 逆光の際に顔が暗くなる問題を、ストロボを使って簡単に解決できる。
  2. パキッとした質感のカッコ良い写真を撮影できるようになる。
  3. 背景と被写体の明るさを分けて、コスプレ撮影で好まれる被写体が際立った写真を撮れる。
  4. 撮影レベルが上がって、イベントでも使われる写真が写真が撮れるようになる。

使いこなすのに慣れは必要ですが、ストロボを使えば撮影写真のレベルが大きく向上します。

スペックに合わせて、様々なストロボが販売されているので予算に応じて、まずは試してストロボに慣れていくと良いでしょう。

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