「スタジオでの白ホリでの撮影、もっとうまくなりたいな…」
今回はそんなカメラマンさん向けの疑問にお答えします。
白ホリはコスプレ撮影においてもっとも撮影する機会の多いシーンですよね。
シェアスタジオでも貸切スタジオでも、キャラクターも男装でも女装キャラでも…
スタジオに行ったら一回は必ず白ホリで撮影する時間がありますよね。
その白ホリで撮る写真といえば真っ先に「白くキレイに撮る」という撮り方が思い浮かびます。おそらく「白くキレイに撮る」が一番基本中の基本だと思います。
ただそれ以外にも工夫次第で白ホリは様々な撮り方ができます。
今回は白ホリで「キレイに撮る撮り方」とちょっと一工夫して「いつもと違った写真」を撮るアイデア集をまとめました。
- キレイに撮るための方法の解説
- 白ホリをグレーに撮る方法
- 白ホリに色をつける方法
- バックライトを入れる
この4つのアイデアについて解説します。
Contents
白ホリでのコスプレ撮影の撮り方「キレイに撮る」編
白ホリで一番求められるのはまずは「白くキレイに撮ること」です。
レイヤーさんと話をしても「キレイに撮ってください!」と言われたりしますよね。
しかしまず白くキレイに撮るってどんなことでしょうか?
コスプレ撮影における「白くキレイに撮る」を私なりに定義してみました。
【白ホリでのキレイな写真】の条件
- 白ホリの白色を基調とした写真
- 光を全体に回して、明るい印象で肌をキレイに映した写真
- 合わせて衣装も白飛びしていない、ちゃんと映える色合いで撮れている
白ホリでの撮影した写真で、レイヤーさんからの反応が良いのは、こんな条件を満たした写真かなと思います。
まずはこの条件を満たした写真の撮り方を解説しましょう。
白ホリ全体に柔らかい光を回して撮る!
まずは光を白ホリ全体に回して、柔らかい光を作ることが必要になります。
必要となるのはストロボなどの光源です。
ただしストロボ光を直接当てると非常に硬い光になり、いかにもストロボ感のある写真になってしまいます。なので次の方法を使って、柔らかい光を作り上げます。
- クリップオンストロボを天井や壁にバウンスさせる
- ソフトボックスやアンブレラなどのディフューザーを使う。
このようにストロボの光をワンクッションさせて、柔らかい光を作ります。
ワンクッションさせた光の向きや光量を調整して、白飛びせずにかつ全体に回る光を作って撮影します。
白ホリで柔らかい光を作る時におすすめしたいのは「ストロボ+アンブレラ」です。
光が白ホリ全体に広く拡散しますので、とても柔らかい光になり、肌をキレイに映します。
詳しい使い方はこちらの記事を参考にしてみてください。
コスプレ撮影でのアンブレラのメリットは?使って分かったポイント!
ホワイトバランスの調整で色味を補正する。
光の状態を見た後は、次に見たいのは写真全体の色味です。
見た目通りは真っ白に見える白ホリでも、ライトや衣装等の状況によって黄色や青みを帯びた色になっていることがあります。
カメラ側のホワイトバランスの調整を行い、自然な白色になるように設定しましょう。
黄色がかかっている→青色寄りに色味を調整
青色がかかっている→黄色寄りに色味を調整
このように反対の色のホワイトバランスに調整することで、自然な白色に調整します。
F値の調整
白ホリの場合は風景写真等と違い、背景をぼかす必要はありません。
外でのポートレートと違い、背景にはぼかすものもありませんしね。
いつも屋外で撮影する時は、F値(絞り)を低くして(開放で)撮っていることが多いかもしれませんが、白ホリでの撮影では使っているレンズが一番描写力の高くなるF値まで上げる(絞る)ことをおすすめします。
全体がくっきりした映りになり、より解像度の高い写真が残せます。
レンズにもよりますが、F4.5以上のF値にするのがおすすめです。
M(マニュアル)モードではF値を絞ると、その分露出がマイナスとなり写真が暗くなりますので、シャッタースピードを遅くする、ストロボの光量を上げるなどで調整します。
壁に映る影を消すには?
白ホリでは前からストロボ光を入れた場合、レイヤーさんの背後に影ができて、壁に影が映ってしまう場合があります。
「キレイに撮る!」場合は影ができることはあまり望まれません。
そんな時の影の消し方をまとめておきましょう。
【背後にストロボを入れる】
レイヤーさんの背後にもう一灯ストロボを入れて、壁の方向に光らせます。
フラッシュの光で照らして影を吹き飛ばします。
ストロボの光量は割と強め(1/2~1/8)の設定となることが多いです。
デメリットとしてはメイン以外にもう一灯ストロボが必要となること。
また白飛びを起こしやすくなることがあります。
メリットとしては確実に影を消せることとバックライトの効果で被写体が引き立つことも期待できます。
【壁から離れてもらう。もしくは密着してもらう】
もう一つ簡単にできる方法としては壁から離れてもらうことです。
白ホリの場合は背景は白一色なので、背景にあまり気を遣う必要はありません。
なので影が目立たなくなる位置まで前に出てもらい、消す方法もあります。
また逆に壁に密着してもらい、前からのメインライトの光で同時に消す方法もあります。この辺りは撮りたい構図やスタジオの使用状況に応じて使い分けましょう。
白ホリでの一工夫をした撮り方のアイデア3選
キレイに撮る方法をマスターしたら、次は白ホリでの一工夫を覚えましょう。
白ホリでの一工夫とは簡単にいうと白一色の背景を利用して、背景に色を付ける方法です。
まずは基本として背景をグレーの色合いに変えることを目指します。
その後、カラーフィルターやライティング技術を使って様々な工夫を行います。
撮影するキャラクターに応じて様々な撮り方ができるようになれば、カメラマンとしてもワンランクレベルアップと言えそうですね。ここではその工夫の方法を紹介しましょう。
白ホリをグレーにする撮り方!
まず基本として背景の白ホリの色を調整する方法です。
まずは背景の白ホリを白一色ではなく、グレーにする方法を覚えましょう。
白ホリをグレーにするには、日中シンクロのテクニックを応用させます。
ISO、絞り、シャッタースピードを調整した上で被写体の顔や全体を明るく映す撮り方が基本です。詳しくはこちらの記事を参考にしてくださいね。
白ホリをグレーにする方法を身に付けたら、後はシャッタースピード等の調整で白ホリ内での明るさを自在に変えることができます。そこまで来たら次の工夫を試してみましょう。
白ホリに色を付ける方法!
白ホリの明るさを自在にできるになったら今度は白ホリに色を付けることができます。
具体的には、被写体の背後にカラーフィルターを付けたストロボを置いて、壁を照らすことでそのフィルターの色に背景を変えることができます。
コツとしてはなるべくフル発光に近いぐらいの強い光量で壁を一面を照らすことです。
キャラクターのイメージにあった色に背景を変えられるので、ただの白背景一色ではつまらないという時に使える撮影方法です。
バックライトを使って印象的に!フレアを入れることも可能
白ホリを少しグレー気味にすると、白い背景の時ではできなかったライティングを生かした印象的な写真を撮影することができます。
一番簡単なのは被写体の背後にストロボを入れて、壁方向ではなく背中の方向に向けて光らせたバックライトを活用します。
少し被写体に位置をずれてもらうなどして、写真の中への光の入り具合を買えれば印象は大きく変わります。
ストロボを完全に背後に隠して、光を髪に当てて目立たせることもできます。
フレーム外にストロボを置き、光の光線のみを入れることもできます。
フレアを入れる撮影方法ですね。
また入ったフレアの光はフィルターを付けたりすれば、形を変えることもできますよ。
ライティングを工夫することで白ホリでもまるでライブのような光で包んだり、印象的なバックライトを入れてさらにキャラクターの表現を深めることもできます。
【まとめ】工夫次第で白ホリの撮り方は色々!
今回は白ホリでのコスプレ撮影の方法を紹介しました。
まずは白ホリでキレイに撮れる方法を身に付けてから、それでは物足りない!という時に紹介したような工夫を行うと良いでしょう。
1日ずっと白ホリで撮影する!なんて撮影シーンもコスプレ撮影では良くあります。
そんな時に一工夫できる写真を撮影できるようになれば、もっと撮影が楽しくなりますし、幅も増やすことができます。
ぜひ試してみてくださいね。
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