「ストロボを使ってみたいけど、そもそもどんな感じで使えば良いかわからない…」
今回はそんな疑問にお答えします。
ストロボはコスプレ撮影問わず、ポートレートや物撮りに幅広く使われている強い閃光(フラッシュ)を作り出す撮影用機材です。メーカーによってはスピードライトと呼ばれることもありますね。
ストロボはただ暗い場所を明るく撮るだけではなく、フラッシュを利用して様々な表現を写真に加えることができます。最近のコスプレ撮影では特にストロボを使った特殊な撮影がブームになっているとも言えます。
しかし今まで使ったことが無い、コスプレ撮影初心者という人にとっては全く使い方もわからないアイテムではないでしょうか?私も始めたころはまったくわかりませんでした。「カメラと繋がっていないのにどうやったら光るの?」ってレベルです。
今回はそんなあなたがストロボの基本的な機能と使い方、またコスプレ撮影にどう生かすかをまとめた記事になります。
Contents
ストロボの使い方!まずはどうやって光るのか?

ストロボは基本的にカメラと連動させて使用することになります。電波を使った通信を行い、カメラのシャッターを押すとともにフラッシュします。
スタジオなどにあるソフトボックスの定常光と違い、コンセントに繋げてスイッチを入れたらずっと光り続けるというわけではありません。
ストロボを選ぶ時は、使っているカメラに対応しているものでなければいけません。対応していないものは電波を飛ばすことができず、フラッシュしないので注意しましょう。
ストロボは乾電池や充電池を入れるか、大容量バッテリーに繋げて使用します。
ストロボにはどんな種類がある?
ストロボの種類を大きく分けると「クリップオンストロボ」と「モノブロック」に分けることができます。それぞれcannonやNikonなど各カメラメーカーから発売しているもの(=純正品)と様々なカメラメーカーで使えるもの(=サードパーティ)が販売されています。
一番一般的なストロボは「クリップオンストロボ」と呼ばれるものです。
これはカメラの上部にある取り付け部分(ホットシュー)に取り付けて利用します。フラッシュ部分の下「首」の部分が動くようになっていて、約180度の好きな角度に調整することができます。
ただし必ずしもホットシューに取り付ける必要はなく、電波が繋がっていれば離れた場所に置いても光らせることができます。
カメラから離した状態でストロボを利用することをオフカメラライティングと言います。
実際のコスプレ撮影では、レイヤーさんの後ろにストロボを置いて後ろからの光(バックライト)の演出にも使用されます。
純正品にこだわらなければ比較的安価で買えるものもあり、これから覚えたいという人はまずこのクリップオンストロボの安価なものから使ってみると良いでしょう。
もう一つのストロボはモノブロックと呼ばれるものです。
こちらはカメラに取りつけるのではなく、三脚スタンド等に固定させて使用します。クリップオンストロボと比べるとサイズも大きいですが、その分より強力なフラッシュを発光します。大容量ストロボとも呼ばれます。
また多くのものブロックは実際に光るライト部分とバッテリーの部分が別になっています。ライトからコンセントをバッテリーに繋げて使用するイメージですね。
prophoto(プロフォト)やコメットなどのカメラ機材を専門とするメーカーから発売されています。強力なフラッシュが使える分、価格も高価です。
実際にストロボを光らせてみよう!
ここでは簡単にストロボを光らせる方法を紹介しましょう。より詳しい内容や設定方法は順次記事を追加していきますので、参考にしてみてくださいね。
まずはストロボを光らせることだけに集中して紹介していきます。
カメラに取り付けて使用する場合!
クリップオンストロボをカメラに取り付けて使用する場合は、以下の手順で光らせることができます。
- ホットシューにストロボをセット
- カメラの電源を入れて、フラッシュ発光になっているか確認。
- ストロボの電源を入れる。
- ストロボがTTLモードになっていることを確認して、シャッターを押す。
クリップオンストロボの場合、基本的にはカメラにセットして電源を入れれば光らせることができます。撮影モードもいつも使っているA(絞り優先)などで構いません。
光らない場合は、カメラがフラッシュ発光の設定になっていない場合がほとんどです。
カメラの設定を変えて、フラッシュを発光するように変えましょう。強制フラッシュなどの発光が行われるモードに設定します。
それ以外はホットシューとの接触が悪いのかもしれません。
ストロボは2つの方法で光の量を調整します。
- TTL…光の量をストロボがオートで調整してくれるモード
- マニュアル…光の量を自分で調整するモード
ストロボの液晶画面に「TTL」や「M」の表示があると思うので見ながら切り替えます。スイッチで切り替えを行います。
今回は全部オートで行ってくれるTTLで撮ってみましょう。
すると1度プリ発光をしてあとは自動的に最適な光量でフラッシュを出してくれます。
カメラから取り外して使用する場合!

カメラのホットシューからストロボを取り外して光らせたい場合は、以下の4つの方法があります。
- 有線方式…有線でホットシューと繋ぐ
- スレーブ発光方式…別のストロボの光に反応して光る
- 電波式…送信機をホットシューに取り付け、ストロボで受信して光る。
- 電波式…ストロボに受信機・ホットシューに送信機を付ける。(受信機能が無いストロボで使う)
一番簡単なのは「有線方式」です。カメラのホットシューとストロボの取り付け部分を有線で繋いで対応させます。繋がりさえすれば確実に光りますが、有線の分、撮影では何かと邪魔ですね。
スレーブ発光方式は、カメラについているフラッシュの光に反応して離れている場所にあるストロボが光ります。カメラに元々内蔵フラッシュがある場合に簡単に使える方式です。ただし光が届かないと反応しないので、場所によっては使えませんし、構図や撮り方も限定的になっていまいます。
電波式は、カメラのホットシューに「トランスミッター」や「コマンダー」などと呼ばれる送信機を付けて電波を送る方式です。送信機から光量の調整も可能です。
配線もいりませんし、ストロボの機種によっては数100m離れていても電波が届くので、一番便利な方式です。ただしストロボと別にメーカー別の送信機が必要なので、その分揃えるのに費用がかかるのが唯一の欠点ですね。
受信機能が付いていないストロボの場合は、別途受信機を付ければOKです。ただし光の量などの調整は、受信機側でしかできないのでその分調整が手間になります。
ストロボが使えるとコスプレ撮影の幅が広がる!
実際にストロボが使えるようになるとコスプレ撮影の幅が広がります。
Twitterで流れてきても「どうやって撮っているかわからない…」という写真も「ここにストロボを使っていたのか!」とわかるようになり、憧れの写真と同じような写真を撮ることも可能になります。
ここではコスプレ撮影でのストロボの使い方の例を挙げていきましょう。
暗い場所でも明るく撮れる!バウンス利用の撮り方!
ストロボの一番一般的な使い方が「バウンス撮影」と呼ばれるものです。
ストロボはフラッシュを被写体に直接向けるという使い方はあまりしません。強すぎる光となり、いかにもストロボ~という写真になるからです。
「天井や壁に向けてフラッシュ」→「反射した光が拡散されて柔らかい光となる」というバウンス撮影が一般的な使い方です。
これによって暗い場所でも被写体を明るく撮ることができますし、反射して拡散された光は柔らかい光となってふんわりとした雰囲気の写真となります。また目にキャッチライトを入れることも可能です。
ソフトボックスやアンブレラなどディフューザーを利用した撮影
さきほどのバウンス光の説明でもありましたが、ストロボの光は被写体に直当てすると非常に硬く不自然な印象を与えます。
そこでソフトボックスやアンブレラといった光の質を柔らかくなるディフューザーと言われる機材を使い、被写体に当てます。
さきほどのバウンス光よりも簡単に被写体を柔らかく自然な光で照らせるので、非常におすすめです。現在のコスプレ撮影ではこの方法での撮影が主流となっています。
ぜひ覚えて使いこなせるようにしましょう。
ディフューザーを利用した撮影方法についてこちらの記事を参考に!
背後からのバックライトで光らせる!
ホットシューから取り外すオフカメラライティングを覚えると、被写体の背後から光を当てて、浮かび上がらせる印象的な写真を撮ることができます。
このバックライトを覚えると、被写体を引き立たせて撮影できるだけでなく、背景の色を作品に合わせて変えたり、フレアを入れたりと様々な効果を演出することができます。
カラーフィルターで光らせて、ライトを演出!
横や背後から赤い色の光が映っている!こんな写真もよく見かけますよね。あれはストロボにカラーフィルターを付けて光らせているのです。
キャラクターのイメージカラーに合わせたフィルターをストロボに装着してフラッシュ!の方法で撮影可能です。
外の背景は暗いのに、被写体は明るい「日中シンクロ」
昼間の外で撮った写真の中で、背景は夜のように暗いのに被写体は明るいというものを見かけたことはありませんか?被写体はくっきりと浮かび上がり、非常に印象的です。
これは「日中シンクロ」と呼ばれるストロボ撮影方法を利用しています。全体の露出を落として、暗い写真にした上でストロボを使用し、被写体だけを明るく引き立たせるように撮影しています。
日中シンクロの撮影方法などはこちらで詳しく説明しています。
日中シンクロはコスプレ撮影の必須テクニック!やり方解説!
【まとめ】ストロボには慣れが必要!まずは練習!

ここまでストロボの使い方の基礎中の基礎とコスプレ撮影での生かし方を説明しました。
ポイントをまとめると
- ストロボはカメラと連動させてシャッターを押すとともに光る。
- ストロボはカメラのホットシューに取り付けて使う場合と取り外して使う(オフカメラライティング)ができる。
- ストロボを使うと光を演出して、コスプレ撮影の幅が広がる
今回の記事でストロボに興味を持ったら、ぜひまずは練習してみることをおすすめします。すぐに使いこなすのは難しいですが、使えるようになると今まで撮れなかった憧れのあの写真のような撮影も可能になりますよ。

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