ストロボを購入したら同時に使いたいアイテムが「ソフトボックス」や「アンブレラ」などのディフューザーです。
ストロボの直射はどうしても硬い光になりやすく、肌を美しく映してくれません。コスプレ撮影では嫌われやすい映りになってしまいます。
アンブレラやソフトボックスを使えば、光の質を柔らかく変えることができ、コスプレ撮影向きのレイヤーさんの肌を柔らかく映すことができます。
しかしこの2つ、どちらを買えば良いのか迷ってしまいますよね。
そこで今回はソフトボックスとアンブレラの違いについて詳しくまとめていきましょう。
結論から言うと、この2つはそれぞれ特徴があり、撮りたい写真によって使い分けるべきです。カメラマンとして表現の幅を広げたいならどちらも持っていて損はないでしょう。
ソフトボックスのメリットは?
ソフトボックスはボックス内部にストロボを入れて、紗幕を通じた光を被写体に当てる機材のことです。サイズや形も様々ありますが、概ね60~90cmの正方形や長方形のものが良く使用されています。
特徴1 紗幕を通じて柔らかい光を当てることができる
ソフトボックスは紗幕と呼ばれる白い布を通じて、ストロボの光を拡散させて被写体に当たる光が柔らかくできます。
嫌われやすい硬い光を改善できるので、まずここは一番のメリットと言えるでしょう。
特徴2 光が直線的で広がりにくい!
ソフトボックスを通じた光は、柔らかいながらも直線的に被写体に当たります。
これは少ない光量で被写体を明るくできるのに加えて、背景や部屋全体には届かずに被写体のみを明るくすることができます。
例えば被写体だけを明るく際立たせて、背景を暗いしたい場合にはソフトボックスのこの特性が役立ちます。
またソフトボックスの関連アクセサリーであるグリッドを使うとより光の広がりを抑えることができます。
特徴3 外での撮影に強い!
外でストロボを使った撮影をする場合は、どうしても光が不足しがちです。
日中シンクロをしたい場合などは、フル発光に近い強い光量が必要となります。
そんな時にも光量を少なく、被写体を明るくできるのはメリットの一つです。
また形状的にも風でのあおりに比較的強く、倒れにくいです。
アンブレラの特徴は?
アンブレラはその名の通り、傘の形状をしています。
内側に向かってストロボ光を入れ、反射させた光で被写体を照らす「反射型」とソフトボックスのように、紗幕を通じた光を当てる「透過型」(ルーセント)があります。
特徴1 とにかく光が柔らかい!
アンブレラを通じたストロボの光はとにかく柔らかい光です。
被写体の肌の凹凸を少なくし、白くキレイに映すことができます。
とにかくキレイに撮りたいという場合に非常に役立つのがアンブレラです。
特徴2 拡散性があり、全体と明るくする光!
アンブレラを通じた光は、拡散性があり空間全体を明るく包むような光となります。
被写体を含めて、背景も明るくすることができます。
写真全体を明るい雰囲気にしたいという時に使えるアイテムです。
特徴3 組み立てが簡単!価格が安い!
組み立てに関しては折り畳み傘のように広げて、ホルダーに固定するだけなので非常に簡単です。ぱっと広げて、すぐに設置することができます。
また1本あたりの価格も概ね3,000円~買うことができるのでとても安いです。
ソフトボックスとアンブレラの違いは?
ソフトボックスとアンブレラ、それぞれの特徴を理解したところで違いを解説しましょう。
大きな違いとしては、使った時の光の質が挙げられます。
光の柔らかさについてはアンブレラの方が上!
被写体の肌をキレイに映したいという場合の光の柔らかさについてはアンブレラの方が上です。アンブレラの光の拡散性は非常に強く、柔らかく広がった光が理想的な柔らかさで被写体の肌をキレイに映します。
ソフトボックスの光もストロボの直射に比べればもちろん柔らかい光となりますが、アンブレラには敵いません。
光をコントロールしやすいのはソフトボックス!
一方、ソフトボックスの光は直線的というのを特徴として挙げました。
ソフトボックスの光は当たっている部分のみを明るくするという特性に優れています。
光が余分なところに当たらずに、明るくしたい箇所だけを明るくすることができます。
アンブレラの光は、全体に大きく拡散してしまうので、暗く映したい場所も明るくしてしまうこともあります。スタジオなどで使うとブース全体が明るくなってしまいます。
光をコントロールしたいという場合は、ソフトボックスを使うと良いでしょう。
コスプレ撮影シーン別の使い分けの例
- ソフトボックスの光…直線的でコントロールしやすい
- アンブレラの光…拡散性が強く柔らかい。
この2つが大きな違いとして挙げられます。
それでは実際のコスプレ撮影のシーンで考えるとどちらを使うのかの例を挙げてみましょう。
キレイに撮りたい!女装キャラ、白ホリなどはアンブレラ
とにかく肌を美しく映してキレイに撮りたい!そんな時はアンブレラを使うと良いです。
肌のみならず空間も明るく映すので、全体的に明るい雰囲気で映すことができます。
さらに大きなアンブレラを使えば、あまり難しいライティングを考えずとも全体を明るくすることが可能です。キャッチライトを入れるのも簡単です。
かっこよく撮りたい!黒ホリ、背景を暗くしたい場合はソフトボックス
ソフトボックスが役立つのは、特に背景や全体を明るくしたくない時です。
例えば黒ホリでの撮影や背景を暗い雰囲気にしたい時には非常に役立ちます。
さらにグリッドを付ければより光が広がることを防げるので、意図した部分だけを明るく照らすだって可能です。
光の明暗を通じて作品を表現したい時はソフトボックスが役立ちます。
日中シンクロなどの屋外で光が必要な時はソフトボックス!
ソフトボックスはアンブレラに比べて光の拡散性が少ないので、その分少ない光量で被写体のみを明るくできます。
屋外での日中シンクロ撮影などの強い光量を必要とする撮影ではソフトボックスが良いです。また同時に背景を暗くするのにも役立ちますし、アンブレラのように風にあおられることも少なくて済みます。
合わせて日中シンクロの技術を応用する「白ホリをグレー背景にして暗く撮影する」などの撮影についてもソフトボックスの方が良いでしょう。
【まとめ】それぞれの特徴を理解して使い分け!
ソフトボックスとアンブレラはそれぞれの特徴があります。
様々な作品の撮影を求められるコスプレ撮影においては、どちらかに絞るというのではなく、両方を持っていて対応できるようにするとカメラマンとしての表現の幅が広がります。
どちらもそこまで高い機材ではありませんので、ぜひ両方を手に入れて使い分けができるようになると良いでしょう。
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